社長メッセージ
e-Janネットワークス
代表取締役
略歴
- 1986年
- 早稲田大学 理工学部 機械工学科 卒業
- 1986年
- 東レ株式会社 入社
- 1995年
- バージニア大学 ダーデン校 MBA取得
- 2000年
- 株式会社いい・ジャンネット設立
(後にe-Janネットワークス株式会社に社名変更)
理想的な組織からは健全なビジネスが生まれる
「理想的な組織からは健全なビジネスが生まれる」これは、e-Janネットワークスの現経営陣が考えている大きな仮説です。この仮説が正しいのかを実験検証する。それがe-Janネットワークスという場です。すみません。皆さんは日々実験されています(笑)。
- 働く環境は最適か
- 社員は楽しく仕事をしているか
- 個人個人が成長しているか
- やりがいが持てているか
- 社員の私生活は充実しているか
- 十分な可処分所得があるか
- 不調なときも見捨てない
このようなことにプライオリティを置き、社員一人ひとりについて真剣に考え、施策を打ち出しています。必要に応じてルールだって組織だって変えてしまいます。
この仮説に基づいて企業活動を続けてきた結果、過去13年間、事業は成長が続き、営業利益が上がっています。つまり、この仮説は、かなりの部分が正しいのでしょう。
愛情とお金の共通点
私には信じていることがあります。次のことです。
- 愛情と同じで、お金が十分にある人たちは、他の人にそれを分けることができる
- 愛情と同じで、お金が足りない人たちは、餓鬼になる
ゆえにe-Janの給与水準は業界の水準よりもだいぶ高くしています。ご両親に旅行をプレゼントしたり、ごちそうしたり、そんなニュースが聞こえてきます。とても嬉しく感じるのです。
愛情についてもそうです。お互いに関心を持ち合い、認め合い、感謝しあうといいです。故にそれを目的に開発したITシステムを使って日報にコメントをしあいます。日々、お互いに文面で表現しているのです。故にお金と同様、愛情についても満ちてきます。
家族的な雰囲気はより良い仕事の成果を生む
「e-Janで家族的な付き合いを重視する理由はなぜですか?」たまに外国人社員に聞かれます。そこに答えたのは次のようなことです。
- 仕事で大切なのは人から認められること
- 会社では仕事の成果を相互で認めあうことが大切
- お互いに認め合うことができたら、皆でさらに良い仕事ができる
- 人は良いところも悪いところも合わせ持っている
- もし、その人がよく知らない人だったら、その人の悪いところが先に目につく
- その人を良く知っていれば、悪いところは許容できる
- その人の悪いところが許容できたら、良いところを見ることができる
- その人の良いところを見ることができたら、認めることができる
- だから家族的にお互いを知り合うことにはメリットがある
中には家族的な付き合いを「うざったい」と、嫌いな人もいるかもしれません。でも、そういう人ですら、家族における反抗期の子供のような存在になります。基本的に存在を愛されるのです。家族的な雰囲気は大切なのであり、それがより良い仕事の成果を生みます。そのために、毎月一人5000円の懇親会費用を会社で出しています。メンター制度や、休日社外活動補助など、様々なことで応援しています。
自社製品を自分の子供のように丁寧に育てる
一口にIT企業と言っても、実は日本のIT業界は受託案件で満ちています。そしてメーカーが極端に少ないのです。
- IT大手企業の看板で開発案件を受託する
- IT大手企業はプロジェクト名をつけて案件をスタートする
- IT大手企業の社員は仕様書をつくる
- 仕様書どおりに実装するのは派遣会社から集めた開発者たち
- 派遣会社は開発者たちのスキルと名簿を管理して次々と派遣するだけ
- IT大手企業の社員は納期に合うかどうかの管理が仕事
- 受託案件が終わるとプロジェクトは解散、開発チームも解散
- 保守業務を受託し運用技術者を派遣する
その結果、無機的な人間関係の中で頭を酷使する人達が増えます。世界中にオープンソースのプログラムプロジェクトに参加している開発者が多いのは、「自分の生きた痕跡、子供のようなコードを、世界中に使ってもらいたい!」そんな悲願が裏にあるからだと言われています。この悲劇を起こさないにはどうすればいいか。e-Janではこういうところをまじめに考えています。
その結果、落ち着いたのは、次のような結論です。
- メーカーとして自社製品で勝負する
- カスタマイズなどの受託につながることはやらない
- カスタマイズ要望は標準機能として実装する
- 技術者には「自分のためになる」コーディングをする
- 製品を自分の子供のように愛情をもって創り込む
- 製品を長いこと進化させて社会に受け入れ続けてもらう
故にe-Janネットワークスはメーカーになったのです。自社製品を自分の子供のように丁寧に育てる。そんなやりがいがあります。
e-Janには、一人ひとりが発するポジティブなエネルギーが充満しています。そんな仲間になって、よりこの考え方を広めていくことが、製品を通じてだけではなく、大きな意味で人類への貢献になると信じています。
坂本史郎